Monday, December 3, 2018

急がば回れ!スタンプポジショナーキットのすすめ

2012年のクリスマスに初めて発売して以来、カードキットは初心者さんでも確実に見本通りに完成させられるようにと心がけて作っています。母の日や暑中見舞いなど、さまざまなテーマで何度も販売させていただきました。

初心者さんでも作れて、なおかつ上級者さんにもアレンジを楽しんでいただけるようなデザインと内容にしてきたつもりでしたが、回を重ねるごとにだんだんと迷いも出てきました。

「基本の繰り返しでは似たような内容になってしまい、毎回買ってくださるお客様にとっては刺激が足りないかな?」、「でもこのキットで初めてカード作りをする、という正真正銘の初心者さんも購入くださるかもしれないし」と、基本と応用のバランス加減に難しさを感じるようになったのです。

「初心者さんに寄り添う」という当初の方針からはブレたくないけれど、それでは「成長がない」と飽きられてしまうかも。でも「お客様とともに成長」してしまうと、初心者さんが置いてきぼりになってしまう…

今週金曜日発売のクリスマスカードキットをデザインするときも、スタンプ選びの時点からあれこれと葛藤がありました。ふーこ店長に2種類作って欲しいと依頼され、ひとつは初心者さん向け、もうひとつは上級者さん向けにしようかな?とも考えました。

でもじっくり悩んで、私はやっぱり「初心者さんに寄り添う」を徹底することに決めました!

でこぼこのデザイン面にインクをつけて紙の表面に絵柄を移すだけの、本当に単純なスタンプという作業。ふたつ折りにした紙の表にスタンプすることで、それを大切な人へメッセージを送るときの媒体にできるという、カード作りの楽しみ。私の仕事は、これをより多くの方に知っていただくことだと改めて感じています。

ウッドスタンプを選んだのも、やっぱりこれが私の原点だから。持ち手にインクが染みたりして汚れれば汚れるほど、愛着も増してくから不思議です。


保育園の出席簿、ラジオ体操カード、テストや宿題のノートにもらえる「たいへんよくできました」の桜のごほうび。物心ついた時から慣れ親しんでいるはずのスタンプなのに、今のペーパークラフト界のトレンドとはどうにも結びつかないというのが正直なところではないでしょうか?

カード作りはその延長!もっと気楽に、もっと気軽に、みんなでスタンプを楽しんでいけたらなと願っています。

スタンプとインクとペーパーさえあればカードは作れますが、「曲がっちゃった」、「かすれちゃった」、「もうちょっと下だったら/上だったらよかったのに」などなど、本当にごく小さな残念に見舞われることって結構あると思います。

それをサクッと解消してくれるのが、ウッドスタンプの頼れる助っ人、スタンプポジショナーキット【CP】です。


ブログにも何度か登場していますし、ワークショップでも使ったことがありますが、ウッドスタンプ付きのカードキット発売に備え、ここでもう一度おさらいをしたいと思います。

スタンプポジショナーキットは、「L」の形をしたアクリルブロックのようなものと、それより薄いプレートの2ピースで構成されています。「L」の角にプレートの角をグッと押し付けて合わせるところから始めます。


この状態で、使いたいスタンプにインクをつけ、ウッドの持ち手の角を「L」の内側の角に合わせ、垂直に下ろします。


プレートの角にペンギンさんがスタンプされました。これがペーパーにスタンプするときのガイドになります。


位置を確認するためのガイドなので、インクの色は何でもいいし、部分的に欠けたりかすれたりしても支障はありません。

複数のスタンプを並べたいときは、プレートの別の角を利用します。プレートを90度回し、隣の角に同じように「merry christmas」のフレーズを。


同じプレート上に2つのガイドが出来ました。


私のガイドには4箇所ともスタンプが入っていたりするし、同じ角に大きいものと小さいものを2つ使うこともあります(笑)。

ペーパーの上にプレートを置き、ペンギンさんをスタンプする位置を決めます。ちょっとした角度の違いで雰囲気が変わるデザインのスタンプもあるので、右に傾けたり、左に傾けたり、いろいろ試してみます。


 位置を決めたらプレートを動かさないように「L」の形のピースを角に合わせます。


「L」の形のピースをずらさないように、今度はプレートの方を外します。


そしてこの角にインクをつけたスタンプを持ってきて、ガイドを作った時と同じように垂直に下ろせば…


狙ったところに配置できるというわけです。この時に「L」のピースさえ動かさなければ、一度離したスタンプもまた押せます。なのでインクが薄かったところや欠けちゃったところをスタンプし直すことができるんです。

フレーズも同様に、ここがいいかな、もうちょっと上がいいかな?それとももう少し下げてペンギンさんとの間を空けたほうがバランスがいいかな? とあれこれトライ。


 曲がることなくまっすぐスタンプできました。


あらかじめカットした台紙にスタンプする時も、ポジショナーがあれば片側に寄ったりはみ出したりする心配がありません。


このサイズならかろうじてL字型のブロックで押さえられますが、小さい場合はペーパーがずれないように仮止めテープやマスキングテープで留めると安心です。


先にパンチやダイカットしたペーパーや市販のタグにスタンプスをする時も、ポジショナーがあれば一か八か!なんてことはしなくて済みます。


複数のスタンプをバランスよく並べてパターンにしたい時にもポジショナーは欠かせません。


同じスタンプを等間隔で並べたい時にももちろんポジショナーキット登場。

 
もしもポジショナーキットがなかったら、何度も何度もやり直していたことでしょう。


フレーズ入れにも使っています。


ガイドを作ったりしてステップが増えるから遠回りのように思えるかもしれないけれど、失敗してやり直す確率が激減するから、 全体の作業時間は短縮、ペーパーやインクの無駄も防げます。急がば回れ(笑)!

ウッドスタンプをフィーチャーしたクリスマスカードキットの発売に伴い、ぜひ目を向けていただきたいアイテムです。「買ったけどイマイチ使いこなせず…」という方も、ぜひこの機会に練習してみてください!

カードキットの発売は、今週金曜日です。どうぞよろしくお願いいたします!


明日のブログに続きます。また見てね!

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