Tuesday, March 25, 2014

手帳ユーザーさんへのスタンプインクガイド/カードキット、アクリルブロック、予約販売のお知らせ

今日は昨日の続きのピグメントインクとダイインクの比較のほか、アクリルブロックについてもお話ししたいと思います。

まずはインク。

スタジオL2Eのスタンプの入手をきっかけに、手帳にスタンプをしてみたくなった方もいらっしゃることでしょう。

まさに私のように!


私が手帳向けのスタンプについて興味を持ち始めたのは、少し遡って今年の1月のことでした。

今年からウィーク・イン・レビュースタイルのプロジェクトライフを始めるにあたり、予定や期日などを書き込むいわゆる「スケジュール帳」の部分と、その日何があったかを書き込む「日記」の要素の部分を1冊に収めるため、十数年ぶりにシステム手帳を購入しました。

それが、クリスマス前に買った、ポケットサイズという小さなタイプのファイロファックス手帳でした。




ポケットサイズというだけあり、バッグに入るいいサイズ。夫の手帳と比較しています。

ファイロファックスはイギリス製なので、「オレのフランクリンコヴィー(アメリカ製)にイギリス人彼女が出来ました」(笑)。




さらに、「どうやら彼女は大きくて黒い男性が好きなようです」と続けています(笑)。

この1冊に2セットのウィークリーページを入れ、ひとつを通常のスケジュールに、もうひとつにその日にあったできごとなどを書き入れることにしたのです。



ここにはスタンプをするつもりも、シールやマスキングテープでかわいくするつもりもありませんでした。

手帳向けのインクに興味を持ったきっかけは、3セットめの手帳を設けたことです。

1週間分の写真から使いたいものを選び、プリントし、アルバムに入れていく上で、「いつどの写真を撮ったか」を把握する必要がでてきました。

そこで買い足したのが、開くとカレンダーに近いような大判の1冊でした。


ここには撮った写真の描写しか書いていません。言ってみれば、実際の写真を並べる代わりの手帳です。

これを見れば、写真の多い週と少ない週がわかり、3x4インチに小さくプリントする枚数と、4x6インチのポケットに入れる大きめサイズにプリントする枚数が決められます。

大判だし、書き込む文字数も少ないので、なんとなくここにハートや星を入れてみたのが、手帳にスタンプ、の始まりでした。


人に見せるものでもないし、別にきれいにかわいく使おうと言う願望もなかったので、インクの裏抜けなどもまったく気にしなかったのですが、ある日私の研究心を刺激するようなことに気づいたのです。

この2つのインクです。


右の2月のページに使ったオレンジ色の方がうんと濃いでしょう?


  
だけど、裏側にインクがまったく抜けていないのです。




うすい黄色(バターバー)のおさかなさんとピンク(パッションフラワー)のハートの方が、よほどバッチリうつっています。

これは、ディストレスマーカーのブラシを倒してスタンプのゴム面に塗り、押しているのです。


ほぼ日手帳にイラストを描いてディストレスマーカーで着色をされているTomomiさん(@imooomi)のお写真をインスタグラムで拝見しての実験的なものでした。

ではディストレスインクは裏抜けしないのか?ということで、使ったディストレスマーカーと同じスパイスマーマレードという色のパッドで試してみると...


 抜けてしまいました(星)。


ちなみにこれは1月の左ページの裏で、シャドウインクのバターバーで押した数字のブロックもばっちりうつっています。


シャドウインク(ダイインク)はペーパーに染み込むことでインクのムラも均等になるので、手帳のような薄い用紙なら反対側まで到達してしまうのは想定内のことです。

そうなると、手帳にふさわしいのは、ペーパーに染み込まず、表面に乗っかったまま乾くピグメントインク! 

となるわけですが、ピグメントインクの特徴のひとつは、乾くのが遅いこと。

スタンプしたあとすぐに手帳を閉じられないのも不都合だし、何か書き込む時に乾いてないインクが擦れてしまう心配もあります。

そこで、実際に手帳にスタンプをされている人たちがどこのどのインクを使っていらっしゃるのか、とても気になり始めました。

専門家に聞くのが一番!と思い、ファイロファックス、トラベラーズノート、ほぼ日手帳など、手帳が大好きで手帳向けスタンプまでデザインしてしまったスタジオL2Eのオーナーに聞いてみたのです。

いくつかのメーカー名が返ってきましたが、まっさきに挙げられていたのが、エイヴリーエル。ピグメントなのに乾きが早く、すぐに触っても擦れたりしないというのです。

ちょうどエイヴリーエルのスタンプでキットを作っているところだったので、それならサンプル制作も兼ねて、敬遠していたピグメントインクを買ってみよう、と言うことになったわけです。


上のインクパッドと同じ順序で押しています(以下、すべてレフィルはファイロファックス)。



 裏。



赤(チェリー)や紫(シュガープラム)は部分的に抜け気味のものの、個人的には大丈夫な範囲です。

ここで定義したいのが、「裏抜け」。

裏抜けとは、インクが紙に浸透して裏側まで到達していることを指し、「色が透けて見える」こととは別の現象です。

たとえば、最初から入っているカレンダー。



透けています。これは裏抜けとは言いません。

透けやすい太字には裏のページも同じように太字でプリントが入っていて、目立たないようになっています。手帳のレフィルはとても上手く出来ているのです。

裏抜けとただ色が透けている状態の比較のよい例です。

18日:キティをバーサマジックのミッドナイトでスタンプし、ほぼ日手帳に描いたイラストを着色しても裏抜けしないというディストレスマーカーでぬりえ。

「MAIL」も、キティの着色に使用したディストレスマーカーの筆先を倒してインキングし、スタンプしたもの。

19日:すべてシャドウインク(ダイインク)。



車をスタンプしたシャドウインクの方が、キティを着色した原色よりも薄いですが...

キティは色が透けているだけ、車はインクが染みてそのものが見えています。




裏抜けするかしないかは、インクの濃さとはあまり関係なさそうです。

楽しくなっちゃって、他のピグメントインクでも実験開始(笑)!




一番上の欄は、カラーボックスのお気に入りカラー。オールドローズ、ロビンズエッグ、ハーバー、スカーレット。

3日の欄も、カラーボックス。マンゴータンゴ、エスプレッソ、モスグリーン、ターコイズ。

4日の欄は、チョークインク。上のふたつはカラーボックスのフレンチブルーとアイスジェイド。下のふたつはバーサマジックのミッドナイトブラックとレッドマジック。



裏です。


エスプレッソやモスグリーンなどやや浸透している感じがありますが、他は大丈夫そうです。

でも、乾きが比較的早くて手帳向きと感じたのは、バーサマジックです。

私はほぼ日手帳を持っていないのですが、Tomomiさんがエイヴリーエルで試していらしたので画像をお借りしました。




時間の経過とともに裏側に透けていたのが消える色もあったとのことで、時間まで表示してくださっています(笑)。

どの程度の透けまで許せるかは個人差があると思いますが、私はエイヴリーエルはどれもOKかな、と思います。

翌週のページに色が透けているより、乾きの遅いインクを使ってあちこち汚してしまう方がテンションダウンかな(笑)。

久しぶりにカラーボックスのピグメントインクを引っ張り出してきてみましたが、シャドウインクにはない色もたくさんあり、大好きだった色のかわいさも再発見。

これからはひとつのブランドを「お気に入り」とえこひいしないで(笑)、もっといろいろ使っていこうかな、と思ったのが一番の収穫だったのでした。

手帳にスタンプと言えば、もうひとつ重要なのが、アクリルブロック。

日本に存在する手帳向けスタンプはほとんどが細長い持ち手のついたウッドマウントスタンプなので、スタジオL2Eのようなクリアスタンプだと戸惑われる方もいらっしゃるかもしれません。

ネリースネレンの一番小さなサイズでも、手帳向けの小さなスタンプだとこんなにオーバーサイズです。


大は小を兼ねるようで、実はそうでないのがアクリルブロック。スタンプよりもあまりにもブロックが大きいと、ぐらぐらして水平に押せず、スタンプ画像がぶれてしまうことがあります。

特に手帳の場合、アクリルブロックそのもののサイズも重要です。スパイラル綴じやファイロファックスのようにリング綴じになっているものは、スパイラルやリングが邪魔になって中心に近いところに押せません。

このサイズのブロックがひとつあると、手帳にスタンプするのも快適です。




私は手帳専用トレイを設け、そこにいくつかセットしました。


アクリルブロックは小さ過ぎても使い辛く、いろいろ試した結果、カード作りにはこのサイズと厚さが適していると結論しました。スタジオL2Eの手帳スタンプにもぴったりサイズです。

最近、このサイズをいくつか持っていて特に助かったと思ったのは、エイヴリーエルの自転車スタンプでカードを数枚作ったとき。


とにかくパーツが小さい!


ライトやタッセルなど、本当に小さくて、何度も何度も貼り付けたり剥がしたりしているとなくしてしまいそうですが、小さいブロックを複数持っていたのでとりあえず同じデザインで作る分はそのまま貼り付けておくことが出来ました。



小さなお花をたくさん並べてデザインを構成していくようなスタンプをお持ちの方にも使いやすいサイズではないかと思います。

キットに含まれるスタンプのお花は最初から並べられていますが(だから選んだのです・笑!)、つぼみがとても小さいので、このブロックを使いました。


この大きさと厚さの使いやすさを試していただきたくて、本日から予約受け付け開始のキットには、おまけとしてひとつずつお入れしています。

キットは材料費としてはいただかず、売り上げから決まった割合で報酬が入る契約をしているので、これは言ってみれば私からのプレゼント。奮発しましたよ(笑)!

ただ、メール便が不可になっちゃうかなー(苦笑)。

グリップが大変よく、このスタンプのパーツに合わせて選んだサイズのラウンドブロックも本当はセットにしたかったんです。


でもそうするとキットの値段が高くなってしまってしまうし、キットは欲しいけれどアクリルブロックは間に合っている、逆にキットに興味はないけれどアクリルブロックだけ欲しい、という方もいらっしゃるかもしれないので、別売りにすることにしました。
  


お花のパーツと葉っぱ+茎のパーツにぴったりのラージサイズと、まわりに押す葉っぱ+枝のパーツ2つに合うスモールサイズをひとつずつ入れた、2個セット【CP】での販売です。


こちらも本日からご予約の受け付けを開始いたします。

つぼみやセンチメントに合う小さいスクエアの方はキットにひとつ含んでいますが、こちらも2個セット【CP】での販売が決まりました。


ペーパートレイインクなど、たくさんのパーツを複数のインク色で構成していくようなスタンプをお持ちの方にはとてもよいサイズだと思います。

ラウンドブロックはラージサイズ直径2.5インチ(約6.4cm)、スモールサイズ直径1.75インチ(約4.4cm)、ミニスクエアブロックは一辺1.25(約3.2cm)インチです。

キット【CP】の内容です。


クラフトカラーの二つ折りカード本体2枚、スタンプ用ホワイトペーパー2枚、サテンリボン4個(インクの色に合わせて選べるように)、インサート2枚、封筒2枚。

穴をあけてひもを通してギフトタグとしても使えるミニカードの材料2枚分。中に入れるインサートとコットントワインもついています。

ミニアクリルブロック1つ。

そしてもちろん花束のスタンプセットです。


画像は見本です。インクはついていません。お手持ちのものをお使いいただくことになります。

見本に使った色に関しましては、昨日、一昨日の記事をご参照ください。

ご予約の受け付けが開始しますと、「予約販売」のコーナーに画像が現れます。

私のカードキット、ラウンドブロックセット、ミニスクエアブロックセットの他、スタンプなどのご予約も開始されますので、ぜひご覧ください。

ドキドキしてきました!楽しみです!みなさん、ぜひ購入のご検討をよろしくお願いいたします!




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